TPM上場企業インタビュー:町田 正一氏(株式会社アスマーク 代表取締役 )

インタビュー記事

次世代への承継を考えたとき、自然と株式市場上場が視野に入った

―TPMへの上場おめでとうございます。上場が決まったときは、どのように感じましたか?

純粋に、「嬉しいなあ」という気持ちでした。それから、TPMは割と簡単に上場できると言われていますが、思った以上に上場にこぎ着けるのが大変だったので、上場が決まったときはホッとしました。

―上場を目指したきっかけは何だったのでしょうか?

アスマークは私が1人で創業しまして、外部から資金調達をすることなく、売上の中で少しずつ会社を大きくしていました。割と自由に経営してきたのですが、自分が50歳を超えて次世代に会社を継ぐことを考えたとき、改めて社内を見てみると、いろいろなことが整っていないことに気がつきました。
自分がいなくても会社が回るようにするためにはどうするべきか、ということを考え始めたときに、「社内を整備して株式市場に上場するのはどうか」という考えが生まれました。

―そのときに、初めて上場が視野に入ってきたのですね。

そうですね。私はずっと「自由が一番、外から型にはめられることが嫌だ」という思いでやってきたので。上場するとステークホルダーが増えますから、上場したいと思ったことはそれまで一度もありませんでした。

―TPMで上場することにしたのは、なぜですか?

実は、元々はマザーズに上場する予定でした。2016年から、マザーズへの上場に向けてずっと準備をしてきたんです。弊社は12月から新しい期が始まります。12月から2月は予算も達成でき、一通りの準備も整った。ところが、さあ申請しようというタイミングで、コロナ禍になってしまいました。
私たちはマーケティングリサーチ事業を主に展開しています。全国に90万人のアンケートモニターの会員がいるのですが、リサーチをするときには、会場にモニターを集めて調査する対面型調査を得意としていました。しかし、コロナ禍で多くの案件が中止になりました。そうして、2020年の4月〜6月の売上が大幅減という状況に陥ってしまったんです。

―コロナ禍によって、マザーズへの上場に大きな影響が出てしまった。

一旦上場を止めようということになりました。4年も準備をし続けていたのに、また振出しに戻るような形になってしまったことで、上場準備をしていた社員たちも私も疲れてしまって。
そのときにお付き合いのあった監査法人の担当者が、TPMのことを教えてくれたんです。「せっかく今まで上場準備をしてきたので、まずはTPMで足元を固めませんか?」というご提案をいただきました。

上場への道のりは、決して楽ではなかった

―TPMの第一印象はどのようなものでしたか?

よく分からない、というのが本音です。情報もほとんどなかったので、うちの会社が上場すべき市場なのかというのがよく分からなかった。

―情報も少なく、判断の決め手にも欠ける中、上場すると決めたのはなぜですか?

原点に戻って上場を目指した理由を考えたときに、知名度や資金調達などではなく「上場をきっかけにして会社としての機能をしっかり整備したい」というのが一番の目的だと改めて気づきました。マザーズ上場に向けて内部管理やコンプライアンスなども整備してきましたから、一度公の評価を得たいという思いもありました。
TPMには売上規模や利益に関する上場基準はありませんが、上場企業としてふさわしいかどうかは他の市場と同じく厳しく見られるはずです。だとしたら、まずはTPMに上場するは良い方法だと思えたのです。

―マザーズからTPMへ市場替えをすることに決め、TPMに上場を果たすまでには、どれくらいの期間がかかったのでしょうか?

1年5ヶ月です。本当はもっと早い予定だったのですが、社内体制の構築が間に合わず、当初の予定よりも半年ほど延びてしまいました。

―マザーズの上場計画もコロナ禍によって軌道修正を余儀なくされ、TPMでもなかなかスムーズに進まなかった。経営者としては、心が折れてしまいそうな時期もあったと思います。

そうですね。なかなか解決策が見えないまま、暗闇にいるような感覚に陥ったこともありました。ただ、止まると元に戻ってしまうだけなので。ここまで来た以上はとにかく進んで、やりきるしかないという一心でした。

―上場するにあたってさまざまな苦労があったと思いますが、中でも印象に残っていることはありますか?

予実管理ですね。特に予算管理は、こんなに厳しくチェックされるのか、と思うほど苦労しました。弊社のクライアントは数百社いて、1社1社はそこまで大きな売上ではありません。小さな売上が積み重なって大きな収益になっています。しかも、年単位での発注ではなくて基本的に30日スパンで仕事が入ってくるので、半年後、1年後にそれぞれのクライアントから得られる売上額がどれくらいなのかは、前もって見えにくいという特徴があります。
ところが、東証には1社ずつの細かい説明が必要になります。「この予算の根拠を教えてください」という質問が何度も繰り返されました。Jアドバイザーのフィリップ証券に間に入っていただいて、何十往復とやり取りを重ねました。

―Jアドバイザーをフィリップ証券に選ばれた理由は何ですか?

一番の理由は、圧倒的な実績です。他にも数社のJアドバイザーに話を聞きましたが、フィリップ証券の担当者の話はリアルさが違い、とにかく経験値が群を抜いていると感じました。そして、「ここなら任せられる」と思い、契約に至りました。
ただ、先ほどの予算管理もそうですが、東証とのやり取りなどで、フィリップ証券の担当者には大変お世話になりました。粘り強くバックアップいただけたお陰で無事上場までたどり着けたと思います。

上場を機に、クライアントの評価が大きく変化

―TPMに上場されて3か月くらい経ちましたが、上場して変わったことはありますか?

上場したことは、大々的に外に向けて発信はしていないのですが、やはり変化はありました。一番変化を感じたのは、海外のお客様が激増したことです。海外から「日本のユーザーの声が聞きたい」という依頼が増えました。

今までは、海外のクライアントとは、初回取引は少額のケースがほとんどだったんです。ところが、上場後は初回取引で800万円を超えるクライアントが出てきたりもしました。明らかにこの数か月で売上が上がっていますし、新規取引も増えています。今まで海外の新規開拓にはとても苦労していましたが、上場企業ということで、ここまで変わるのかと驚いています。

―一般的には、取引に至るまでにはさまざまな働きかけを行いながら信頼を得ていく必要があります。しかし上場したことによって「信頼できる企業だ」という印象が生まれ、成約に至るまでのプロセスが全てショートカットされるようになった。

マーケティングリサーチ事業以外のところでも、いくつか変化を感じていることがあります。弊社では人事総務部向けのHRテックのサービスを立ち上げていますが、そちらの新規開拓も上場前よりやりやすくなっているんです。新規取引の数がものすごい勢いで増えていまして、これも上場効果だと思っています。
マーケティングリサーチの方はある程度軌道に乗っているので、実は新たなHRテックサービスほどはないんです。上場しているリサーチ会社も多いので、TPMに上場したからといって、そこまで大きな変化は感じられませんでした。しかしHRテックは競合がベンチャーで未上場の会社も多いので、上場の影響はとても大きかったようです。

TPMの上場によるプラスの変化は計り知れない

―株式会社アスマークの、これからの展望についてお聞かせください。

上場したことによって周りからの期待も高まっていますし、今はどんどん前に進む時期だと考えています。数年前から新しい事業も数多く仕込んでいたので、それらを軌道に乗せて会社の規模も大きくしつつ、新たな事業をどんどん立ち上げて、業界の中ではエッジの効いた存在になりたいと考えています。

―最後になりますが、これから東京プロマーケット上場を目指す経営者に向けて、一言メッセージをお願いします。

私が最初に感じた「上場する意味って何なんだろう」という疑問は、経営者の方の多くが感じていることと思います。言葉で表すのは難しいですが、私たちの場合は明らかに上場前と後では見える世界が変わりました。
採用がしやすくなったというような具体的な変化まだ少ないものの、じわじわクライアントが増えていたり、社員が自信を持ちはじめたりと、上場前とは会社の空気が明らかに変化しています。じわじわと良い方向にスパイラルが回り始めているのは確実に感じていますね。
今期も4か月が過ぎましたが、予算達成率が130%を超えました。ここまでの変化があったのは創業以来初めてのことです。TPMへの上場を通じて、「選ばれる」会社になっているという確信を持っています。

―本日はありがとうございました。

※J-Adviser

一定の資格要件を満たし、資格を認証したJ-Adviserに対して特定業務(上場又は上場廃止に関する基準又は上場適格性要件に適合するかどうかの調査など)を委託します。J-Adviserは担当する上場会社に対して、上場前の上場適格性の調査確認や上場後の適時開示の助言・指導、上場維持要件の適合状況の調査を実施

JPX 日本取引所グループより引用

本記事をお読みになり、具体的にTPMの上場を考えたい、あるいはより具体的なTPMの内容を伺いたいという経営者のために、現在パワーコンテンツジャパン株式会社ではフィリップ証券株式会社執行役員脇本源一様との面談のお約束のお取次をしております。面談料は特にかかりませんが、近い将来TPMに上場を検討している(決定でなくても構いません)経営者に限り、無料で面談の機会をお作りさせていただきます。脇本様とのご面談をご希望の場合は、下記フォームにご記入の上、内容を送信してください。弊社担当社員より、お会いする日程の調整をさせていただければと思います。

※面談の場所は、Zoomを通じたオンライン面談、またはフィリップ証券株式会社(東京都中央区日本橋兜町)になります。ただし、すでにTPMに上場することをある程度決めている場合、あるいは他市場への上場を目指し準備を進めたのち、TPMへ市場変更を決めて準備を進めたい場合などには出張させていただくことも可能ですので、その旨送信フォームにご記入ください。
※アポイントのお取次は、経営者またはその企業の幹部の皆様に限ります。士業、コンサルタントとのお取次は致しませんので、予めご了承ください。
※パワーコンテンツジャパン株式会社は、フィリップ証券株式会社の正規紹介契約企業です。

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